東京藝術大学卒 日本画家 澁澤卿の軌跡

Diary 2006年1月

新年を迎えて今年が皆様にとって良き年になることを心より祈念いたします。

例年のごとく今年も新しい年をお寺で除夜の鐘を突いた後、年越し法要で迎えました。一年間の健康を与えてくださり良い仕事をさせていただいた御礼をご本尊のお釈迦様と日蓮上人に言上して今年一年の帰依と精進を誓いました。今年も個展とグループ展の開催予定がびっしりと詰まった一年になります。詳細は順次更新していきますので展覧会案内を見てください。交換会(画商が所有している作品を商売上必要としている同業者が競り合って買い求める会)での価格が上がって今までの号40万での発表価格では画商さんの利益がなくなってきてしまいましたので今年よりデパート等の発表価格が号50万になったようです。作品の価値が上がっていくのは作家にとって大変嬉しいことですが反面お買い求めになられる方々が納得される作品を画かねばならないという責任も増えます。襟を正す思いの一年の始まりです。お蔭様で近年では画壇のなかではそれなりの評価は受けられるようになって来ましたが私の作品は技法が新しく日展や院展といった大きな組織に属して古来の技法を受け継いでいる作家の作品と区別されてしまい市場でどんなに評価されても公に認められることがまだまだ難しいのが現実です。皆様一人一人の後押しの声がきっと古い体制の絵画の世界の門を押し広げ新しい風と光を入れてくださると信じております。慣習にとらわれず個性を生かしこの国に生まれたことを誇りとし世界に通用する作家が育つ国に日本がなるために私の作品が門を押し広げる丸太にでもなったら有難く、ぜひ皆様には丸太に繋いだ綱を両脇から持っていただき門に叩きつけてくだされば幸いです。今年一年よろしくお願いいたします。

恒例の壁掛けカレンダー(画像は販売商品にあります)が晦日近くに出来上がりました。大変お待たせいたしました。お手元に届いた方はご意見ご感想を、カレンダーご希望の方もメールをください。

1月は銀座・聚友国際画廊にて「澁澤卿の世界展」版画と小品を出品に11日夕刻よりのレセプションに広島・天満屋八丁堀店にて「—岩彩と水墨の融合の秘密—澁澤卿展」の28・29日に会場に出向きます。年の初めでお忙しいでしょうがぜひご高覧賜りたくご案内いたします。