東京藝術大学卒 日本画家 澁澤卿の軌跡

Diary 2006年03月

築30年の我が家を改築中。熱海の古い家を移築した純和風の家で材木が古いためかまだ壁と柱の間に隙間が出来たり建具が動かないなどという支障は起きていないが、回り廊下に囲まれたいくつかの部屋は隣り合わせの部屋と音が筒抜けでプライバシーが守れず、客間には日が差し込むが居間は一日中電気を点けていないと真っ暗で特に冬は寒い。外との間に廊下があるためエアコンの取り付けが出来ない。風呂場は広いのに浴槽が太ってきた私には狭くて小さく、せめて足を延ばして浸かれる浴槽が欲しい。畳の生活は年を取ってきた私には腰にもきついので椅子の生活に変えたい。そんなことで客間・一度改築済みの台所は残して夫婦の部屋の増築と居間をフローリングにして屋根から光を取り込み風呂場・洗面所・トイレのリホームと大工事となったわけです。30年生活した一部屋からは想像以上の荷物の山、それを移動しながらの工事ですからここのところ筋肉が衰えてきた私の身体には腕に腰にと負担がかかり寝る前に身体中に湿布を貼る毎日が続いています。まだまだ4月末まで続く予定ですので気が重くなります。もっと悪いことには私は職人さんの仕事を見ているのが好きで、ちょくちょく覗きにいってしまって仕事時間を使ってしまうことです。大工さんの仕事はまさに芸術です。ついうっとりと見入ってしまいます。一人若い女性の大工さんが来ています。宝塚の男役のように背が高く男言葉を使っててきぱきと仕事をこなしています。一番女性の入りづらい職業だと思うのですが仕事の上では女性を感じさせません。たいしたものです。今まで女性を締め出してきた仕事にもともと男に勝った根気強さを持った女の子が自由に入ってこられるようになった今、男どもはうかうかしてられないぞ。世の若い男ども職を失わないようにがんばってくれ。