東京藝術大学卒 日本画家 澁澤卿の軌跡

Diary 2004年02月

2004年が明けたと思ったらもう一ヶ月が過ぎてしまいました。このホームページも新年よりリニューアルして皆様に見ていただいております。黒のバックから白に変わって明るくなったというご感想を多く頂きました。又、リニューアルを記念して催しました版画プレゼント企画も一ヶ月で1500ものアクセスが増えるほど多くの方に参加していただき大変嬉しく思っております。版画は私が客員教授として講義をしております身延山大学の去年の受講生が徹夜をして勝ち取りました。宗教と芸術。いまではかけ離れた存在になっていますがその昔は密接な関係を持ち、書を学ぶのと同じぐらい絵を描くことが僧侶の修行の一つとして存在したのです。その他雅楽・声明といった音楽、薬草などで薬を調合する薬学・中国語などの語学と僧侶は、幅広い教養を身につけねばいけなかったのです。身体の健康はもとより僧侶は心のケアーをするのが仕事です。法要や葬儀を執り行うことだけが僧侶の仕事になってしまったのでは宗教は無意味な存在になってしまいます。そんな懸念を日蓮宗総本山身延山の法主猊下が感じられたのか身延山大学に書と彫刻と絵画の講座をお作りになられて不肖私が絵画の講座を任されました。絵画を描くことから、絵画を鑑賞することから自分の心を知り、人の心を学び取る方を知る。そんな講義をしています。しかし宗教学部に絵画を持ち込んでもすぐには受け入れてもらえません。開講以来受講生は毎年3・4名です。しかし受講してくれた諸君は皆実にまじめで多くの興味を示してくれます。時間が掛かると思いますが法主猊下のお気持ちに沿える様に努力していくつもりです。そんな講義を受けた若者が私の版画を獲得する為に徹夜をしてくれたことは有り難い事です。南無妙法蓮華経。

2月は彫刻家の藪内佐斗司さんとの2人展の出品作と恩師の大薮雅孝先生の芸大退官を記念しての「大薮雅孝とその仲間たち展」の出品作の制作に追われそうです。春を探しに取材にも出かけたいと思っております。どこか推薦の場所があったら教えてください。

できるだけお返事いたしますのでホームページ内のお問い合わせか直接にでも、どんなお話でも結構ですから気楽にメールををください。